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一代で会社を作り、我侭放題に生きてきた大貫は、持病で入院していた。病院には、患者も医者も看護婦もクセのある者ばかりが集まっていた。その中で唯一、ピュアな心を持っていたのが、交通事故で入院した少女パコ。我侭な大貫だったが、パコの優しい心に打たれ、毎日、絵本を読み聞かせるように。しかし、事故の後遺症でパコの記憶が一日しか持たないと知った大貫は、パコのために絵本をお芝居にしようと病院の人々に呼びかける。
所属する東京のオーケストラが解散し職を失ったチェロ奏者の大悟は演奏家を続けることを諦め、妻の美香を連れて故郷の山形に戻ってくる。早速、求人広告で見つけたNKエージェントに面接に出かけ、その場で採用になるが、それは遺体を棺に納める納棺師という仕事だった。戸惑いながらも社長の佐々木に指導を受け、新人納棺師として働き始める大悟だったが、美香には冠婚葬祭関係の仕事に就いたとしか告げられずにいた。
「お、動いた!」小さく膨らんだお腹に手を当て、翔子は夫のカナオとともに、子を身籠った幸せを噛みしめていた。しかし、そんなどこにでもいる二人を突如として襲う悲劇…初めての子どもの死をきっかけに、翔子は精神の均衡を少しずつ崩していく。うつになっていく翔子と、彼女を全身で受け止めようとするカナオ。困難に直面しながら、一つずつ一緒に乗り越えていく二人…。
アレクサンドラは、大人気の冒険小説家。なのに、対人恐怖症で引きこもり。そんな彼女が書くヒーローは、空想で作った理想の男性像だった。新しい小説のネタを探していると、孤島で暮らす海洋学者の記事が目にとまった。彼に協力を求めるつもりでいたが、ある日、南の島の少女・ニムから、物語のヒーロー宛にSOSのメールを受け取る。ニムを救うため、アレクサンドラは初めて家の外へ出て、南太平洋へと旅立つが…。
野々村輝は自転車大好きな高校生。彼の通う亀ヶ岡高校自転車部は部員不足のため廃部寸前で、エースの鳩村ら3人と、マネージャーの永田桜だけだった。ある放課後、ひょんな事から路上で練習する鳩村を通学用の自転車で追う事になる輝。そこへ現れ抜き去ったのは、ライバル高のエース由多比呂彦だった。ムキになって追う輝。その様子を見ていた亀ヶ岡高校自転車部の監督であり比呂彦の父でもある比呂士は、輝の才能を見抜いていた。
結婚式を済ませたばかりのカメラマンのベンとジェーンは、夫の仕事を兼ねた新婚旅行で日本へ向かった。新婚生活の最初の思い出にしようとコテージへ車を走らせていた時、夜道に立つ女性を轢いてしまう。だが、轢いた痕跡は消えていた…。その時からベンは肩の痛みが気になり始め、撮った写真には不思議な白い滲みが見られるようになる。不審に思ったジェーンは、スピリチュアル・フォトの専門の出版社に写真を持参するが…。
カンフー学校で育てられた孤児のシージエは、ある日、中年男のリーに「富豪化計画」を持ちかけられる。類稀な制球力を持つシージエをバスケットボールのスターにしようというのだ。リーは「親を探す少年」という感動的な話を仕立てて、シージエを大学のバスケチームに売り込むことに成功。シージエは周囲と少しずつ打ち解けながら、持ち前の身体能力を武器にスター選手へと成長していくが…。
京都の老舗茶屋、「八木茶舗」は、後継ぎの圭がやる気を失くしてから、開店休業状態が続いていた。今朝も別のアルバイトをクビになったあげく、女と遊んで朝帰りをしたため、娘、美希子に呆れられていた。数年前、幻の茶「黒金茶」の栽培に没頭していた時、最愛の妻を亡くしたため、お茶に関わると災いが起こると圭は信じていた。しかし、父がお茶の世界に戻ることを願う美希子は、お茶を勉強するため、台湾に行く計画を立てる…。
高校生のひとり娘・咲子と公団で暮らしている磯辺裕次郎。急死した父が遺した多額の遺産を手にした彼は仕事を辞め、何の計画性もなく「女にモテたいから」という不純な動機で“純喫茶磯辺”をオープン。咲子も夏休みの間、店を手伝う事になった。そんな時、バイト募集を見た素子が来店、裕次郎はそれまでいたバイトをクビにしてしまう。それからというもの、素子目当てのひと癖もふた癖もありそうな客たちが集まるようになる。
超人的な力でロサンゼルスで起こる事件や事故を解決するが、同時に街に大損害を与える男・ハンコック。粗暴な性格も相まって市民にも毛嫌いされていた。そんな彼に命を助けられたPR会社の社員・レイは、ハンコックのイメージ回復作戦に乗り出す。彼を刑務所に入れて罪を償わせた上で、正義のヒーローとして復活させようというのだ。渋々ハンコックは指示に従い刑務所へ。その姿をレイの妻・メアリーは複雑な心境で見ていた。
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