「東京タワー」
いつものようにgooの映画からあらすじ引用:
売れっ子CMプランナーの妻、詩史(黒木瞳)は、20の年齢差がある透(岡田准一)と出会い、恋に落ちた。それから3年、透と詩史は密やかな愛を重ね続けていた。透の友人である耕二は、同世代の恋人がいながら、主婦の喜美子と付き合い始める。夫への不満を爆発させる喜美子も、耕二の目には愛おしく映る。しかし、求め合う気持ちが強まるにつれ、心の均衡は崩れていく。やがて二組の恋人たちに、ひとつの終わりが訪れる。
***
ああ、ダメだ。最悪映画だったですよ。まあ去年ちまたでさんざん最悪と言われた「デビルマン」を見ていないので、最悪って言ってもレベルがはっきりしませんが。値段的には、200円なら見てもいいかも。ただし、失った時間の2時間あまりは、その分、補償してよねー、言っとくけど、俺の場合、「つぐない」は高くつくよ、奥さん・・・まあ、奥さん、案外、可愛いから、その体で償ってくれればいいや・・・ってレベルでした(言い過ぎ:笑)。
ハイソの黒木奥様が純粋美青年岡田をお抱えにして、やれ何とかって作家の本を読ませたり、ラフマニノフとかマーラーとか聞かせたり、エッチしたりって、そのパートは、なーんの魅力も絵的な面白さもなく、いやむしろ「どうです、いい雰囲気でしょう?」って作り手側のあざとさが露骨で、序盤から、あーあヤナ映画見にきちまったなあって腹立たしくなっていたのだった。後半持ち直すかと思えば、ありがちな修羅場があって、最後はパリだ山下達郎だと。濡れ場もたいしたことないし。浮いたセリフのオンパレード。30代、40代の女性たちはこういうのに憧れているんでしょうか?どうもアタクシには分かりませんでした。
だが、その黒木・岡田ペアと対照されている喜美子・耕二ペアのほうはエキセントリックで面白かったです。むしろこっちのペアでストーリーが進行していたと言っていい。特に喜美子の役どころが良かったです。まあ、ありきたりですが、彼女は、夫と姑との3人暮らしで夫に不満をくすぶらせている、非常に所帯染みた主婦。その喜美子が若いちゃらんぽらんな耕二と知り合う。年齢的にも容姿の点でも自信がない喜美子は、最初は耕二をじゃけんに扱います。それは、一旦彼にハマるとブレーキが効かなくなると自覚しているから。とは言え、結局、付き合うようになる。そうなった後が面白かったです。会いたいという衝動と、深みにはまってはいけないという抑制のバランスが次第に狂っていくのでした。一度だけなのにもかかわらず、携帯に出ないからと耕二を車から突き飛ばしたり、台所も途中でバイト先に押しかけて修羅場になったり、かといって朝自宅の前に耕二がいるのを見てほだされたり。いつも何かにイライラしているような乱暴な言葉づかい、通っているフラメンコ教室で一心不乱に踊る姿とか、印象に残りました。最後は耕二の乗る車に、車ごと体当たりしたりもします。ともかく、これまで必死に不満を押え込んできた主婦が、ひとたび恋に落ちた時の危うい過激なギリギリの心理状態がよく出ていました。こういう中年女性は怖いと思いますが、それだけにやはり可愛いなとも思います。セックスも気持ちいいような気がします。役者さんがうまいと思いました(寺島しのぶさん:去年、日本アカデミー賞主演女優賞をとっていたのか?知らんかった)
黒木婦人の夫である、寝取られ夫の役は岸谷五朗。まあ、大人の対応でしたってところですかね。黒木妻に岡田青年とセックスしているところを見せてくれ、と頼んだりはしませんでした(そりゃそうだ)。うすうす妻の浮気に感づいていたようで、序盤からじっとり目でいました。発覚した後、岡田青年をプールの高飛び込み台に呼び出します。冷静に別れるよう説得しますが、結局は若い岡田青年と殴りあい。高飛び込み台から落とします(水があるから大丈夫)。「恋に落ちるだけじゃ済まねえんだよ!」との捨てぜりふでした。
売れっ子CMプランナーの妻、詩史(黒木瞳)は、20の年齢差がある透(岡田准一)と出会い、恋に落ちた。それから3年、透と詩史は密やかな愛を重ね続けていた。透の友人である耕二は、同世代の恋人がいながら、主婦の喜美子と付き合い始める。夫への不満を爆発させる喜美子も、耕二の目には愛おしく映る。しかし、求め合う気持ちが強まるにつれ、心の均衡は崩れていく。やがて二組の恋人たちに、ひとつの終わりが訪れる。
***
ああ、ダメだ。最悪映画だったですよ。まあ去年ちまたでさんざん最悪と言われた「デビルマン」を見ていないので、最悪って言ってもレベルがはっきりしませんが。値段的には、200円なら見てもいいかも。ただし、失った時間の2時間あまりは、その分、補償してよねー、言っとくけど、俺の場合、「つぐない」は高くつくよ、奥さん・・・まあ、奥さん、案外、可愛いから、その体で償ってくれればいいや・・・ってレベルでした(言い過ぎ:笑)。
ハイソの黒木奥様が純粋美青年岡田をお抱えにして、やれ何とかって作家の本を読ませたり、ラフマニノフとかマーラーとか聞かせたり、エッチしたりって、そのパートは、なーんの魅力も絵的な面白さもなく、いやむしろ「どうです、いい雰囲気でしょう?」って作り手側のあざとさが露骨で、序盤から、あーあヤナ映画見にきちまったなあって腹立たしくなっていたのだった。後半持ち直すかと思えば、ありがちな修羅場があって、最後はパリだ山下達郎だと。濡れ場もたいしたことないし。浮いたセリフのオンパレード。30代、40代の女性たちはこういうのに憧れているんでしょうか?どうもアタクシには分かりませんでした。
だが、その黒木・岡田ペアと対照されている喜美子・耕二ペアのほうはエキセントリックで面白かったです。むしろこっちのペアでストーリーが進行していたと言っていい。特に喜美子の役どころが良かったです。まあ、ありきたりですが、彼女は、夫と姑との3人暮らしで夫に不満をくすぶらせている、非常に所帯染みた主婦。その喜美子が若いちゃらんぽらんな耕二と知り合う。年齢的にも容姿の点でも自信がない喜美子は、最初は耕二をじゃけんに扱います。それは、一旦彼にハマるとブレーキが効かなくなると自覚しているから。とは言え、結局、付き合うようになる。そうなった後が面白かったです。会いたいという衝動と、深みにはまってはいけないという抑制のバランスが次第に狂っていくのでした。一度だけなのにもかかわらず、携帯に出ないからと耕二を車から突き飛ばしたり、台所も途中でバイト先に押しかけて修羅場になったり、かといって朝自宅の前に耕二がいるのを見てほだされたり。いつも何かにイライラしているような乱暴な言葉づかい、通っているフラメンコ教室で一心不乱に踊る姿とか、印象に残りました。最後は耕二の乗る車に、車ごと体当たりしたりもします。ともかく、これまで必死に不満を押え込んできた主婦が、ひとたび恋に落ちた時の危うい過激なギリギリの心理状態がよく出ていました。こういう中年女性は怖いと思いますが、それだけにやはり可愛いなとも思います。セックスも気持ちいいような気がします。役者さんがうまいと思いました(寺島しのぶさん:去年、日本アカデミー賞主演女優賞をとっていたのか?知らんかった)
黒木婦人の夫である、寝取られ夫の役は岸谷五朗。まあ、大人の対応でしたってところですかね。黒木妻に岡田青年とセックスしているところを見せてくれ、と頼んだりはしませんでした(そりゃそうだ)。うすうす妻の浮気に感づいていたようで、序盤からじっとり目でいました。発覚した後、岡田青年をプールの高飛び込み台に呼び出します。冷静に別れるよう説得しますが、結局は若い岡田青年と殴りあい。高飛び込み台から落とします(水があるから大丈夫)。「恋に落ちるだけじゃ済まねえんだよ!」との捨てぜりふでした。