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「ドロップ」

goo映画から

不良に憧れて私立中学から公立に転校したヒロシ。赤い髪にボンタン姿で登校すると早速、不良グループに呼び出される。浮かれ気分でついて行くと、リーダー、達也に河川敷でボコボコにされる。しかし、その根性を気に入られ、ケンカの後、共にラーメン屋に。初日早々不良グループの仲間入りを果たす。ヒロシの生活は活気付き、達也らとつるんで他校の生徒とケンカの毎日。姉のユカとその恋人のヒデは、そんなヒロシを心配していた。


ドロップ
★★★

・映画放映や教育・情報番組以外テレビを見ないので、品川裕という吉本のタレントがどういう人物なのか、まったく知らない。劇場に行って、予想したのとまったく客層が違っているので驚愕した。結構、客が集まっている。感覚のずれを感じる。同種の「クローズ」(1作目)は監督関係で見に行ったが、そして、かなり面白いと思ったが、本作はどこかスタンスがずれている気がしてならなかった。
・集まっていた観客との感覚のズレなのか? 俺は老化したということか? 若いカップルが多い。役者目当てなのか?
・映画の中でドラゴンボールやガンダムの話しが盛んに引用される。ガンダムの話では客は盛り上がっていなかった。ボールとか量産型とかは、まだマイナーなのか?
・劇中、何度かコミックの画面と重ねあわされる。これには正直ムカついた。映画を見に来るんじゃなかった、同額の金を払ってマンガ喫茶でコミックを読んだ方が良かった、という気にさせられる。
・ストーリーもジャンプの王道路線と言ってよい。これは、ありきたりだと言うのと同義。特に後半に、あこがれの女性に振られるといった恋愛を絡めるとか、近い人が亡くなるとかが加わり、ありきたりさとあざとさが一気に加速する。ここで、冷めれば、本作は一気に駄作と判断される。だが、観客の多くは、むしろ、感動していた様子だ。
・本仮屋ユイカは、「ウザい」と彼氏に言われる女子高生を優等生的に演じていたが、それでは、最終的には「パッとしない」という印象で終わってしまうということが分かっていないのかもしれない。
・主人公とその対になる準主役は、ルックスも加わり一生懸命しているというのが伝わってくる。この二人はよかった。で、役者は、成宮?水嶋? って誰? 知らない。
・もうひとつ、遠藤健一と哀川翔が絡んで出てくるのだが、ここは正直、受けた。笑いたくねえと思っていたが、笑ってしまった。これで★がひとつ増えた。
・ケンカのシーンのアクションでは、アクションシークエンスの中に1回か2回、ロングショットを入れるべきである。
・ストーリーの作りはあくまで少年ジャンプ的であり、映画の構成は青春ものやコメディ・アクションもののあれこれを完全に踏襲。であるから、それなりに評価は高いとは思われる。いや、娯楽を求めての映画なんだからこれでいいのだろう。

(2009/3/23)

「ジェネラル・ルージュの凱旋」

goo映画より

東城大学付属病院の窓際医師・田口は「チーム・バチスタ事件」を解決した功績で院内の倫理委員会長になってしまっていた。そんな彼女の元に、“ジェネラル・ルージュ”と呼ばれる救命救急の速水センター長と医療メーカーの癒着を告発する文書が届く。それと時を同じくして告発された医療メーカーの支店長が院内で自殺。田口は院長の命で院内を密かに探ることになる。そこに骨折した厚生労働省の役人・白鳥が運ばれてきて……。


general.jpg
★★★★

・前作の「チーム・バチスタの栄光」は見ていない。テレビ局主導の、なんかのドラマの劇場版だろうくらいに勘違いして、敬遠したからだ。ドラマ劇場版ではなかった。評判のよかった「相棒」も劇場で見なかった。テレビ局主導というのに対する偏見を改めなければならないとは思う。
・ただ、ドラマ劇場版ではない本作も、匂いとしては、劇場版的な雰囲気を出している。その点はネガティブだ。
・コメディ風のキャラクターの導入、紹介、及び事件や対立関係の描写など、(比較的面白いといえば言える)テレビドラマの描き方を使って描く。これなら別に映画にしなくても、ドラマのスペシャル番組で構わないのじゃないかと思わせる。
・だが、主人公の速水(堺雅人)の真意が明らかにされていく中段あたりから、徐々に盛り上がりを見せる。特に終盤の、倫理委員会のシーンから事故がおき次々に患者が運ばれてくるあたりの盛り上がりは素晴らしい。見終わった後、爽快感を味わえる。
・速水のルージュ色の車が、誇りまみれで、周囲に雑草がぼうぼうと生えているのには、笑い、そしてジーンとさせられた。

(2009/3/17)

「ヤッターマン」

goo映画より

高田玩具店の1人息子のガンちゃんは、父親の開発途中のヤッターワンを完成させ、ガールフレンドの愛ちゃんと共にヤッターマン1号、2号としてドロンボー一味と戦っていた。ある日、考古学者の海江田博士の一人娘、翔子からドクロストーンを探しに行ったまま行方不明になっている博士を探し出して欲しいと頼まれる。ヤッターマンに変身したガンちゃんと愛ちゃんはヤッターワンを出動させ、一路、博士のいるオジプトへ向かう!


ヤッターマン
★★★★

・オリジナルのアニメのテイストを忠実に反映しようとしているスタンスが非常に素晴らしい。
・それは主役である、ドロンボー一味のキャスティングにも、背景にも、小道具にも、CGにも見られる。ドロンジョの深田恭子は、天才的な小原乃理子の声に比べれば、ちょっと力が弱いが、その弱点を埋める存在感を示している(でも、まだちょっと弱いか)。もう10年後くらいだとちょうど良いのかもしれない。
・オリジナルに加えて、三池崇史監督の底意地の悪い変態性が、この映画を底意地の悪い傑作にしている(何のこっちゃ:笑)
・ネタバレとなるが、変態性の数々としては、冒頭の戦いでのアイちゃんへの鉄棒攻撃。バージンローダーという名の女ロボットとヤッターワンの絡み(小型ロボに食い荒らされる女ロボットを見て、犬ロボが発情、最後には一緒に逝ってしまう)。海江田博士の娘の手荒な扱い。「全国の女子高生の皆さん」の妄想の具現化(これはシュール・アートに匹敵する画像だった)、などなど数々。
・ジャニーズのアイドルを見に来た若い女性や、子供づれの親などは、確実に引いてしまったことだろう。だが、そういうタイプの観客のいたたまれない気持ちを想像しながら、リアルにアニメを見て楽しんできたオジサン世代が見て楽しむという、倒錯した楽しみ方すら可能にしており、案外、重層的なつくりになっている。そこが、一番の評価点だ。
・深田のコスチュームは、ちょっとした薬味に過ぎない。
・ただ、オリジナルを知っている者としては、もう少しギャグのテンポが速くても良かったのではないかと感じられた。初めてヤッターマンのことを知る観客への説明が必要だったのか。だがまどろっこしい。
・同じく、ドクロベエの扱いにも疑問。ここはオリジナルとずれているところだった。オリジナルでのドクロベエは、基本的に、ドロンジョたちにお仕置きを与えることが楽しい、「意地悪上司」的な存在だったのであり、上司に急かされ、いざ働けば、悪役なので、善玉のヤッターマンたちにやられる定めのドロンボー一味が良かったのである。ドクロベエを極悪な存在にしてしまうと、この構図が崩れてしまう。
・「天才ドロンボー」を歌うシーンは嬉しかった。アニメの別のエンディングだった「もう、こんなに有名よ♪ どろんぼーよー♪ 悪役、主役よ♪ モテモテよー♪」の曲もやって欲しかった。いや、続編に期待しよう(あればの話しだが:笑)

(2009/3/9)

Pink Floyd - Welcome to the machine



Welcome my son, welcome to the machine.
Where have you been?
It's alright we know where you've been.
You've been in the pipeline, filling in time,
Provided with toys and 'Scouting for Boys'.
You bought a guitar to punish your ma,
And you didn't like school, and you
know you're nobody's fool,
So welcome to the machine.

Welcome my son, welcome to the machine.
What did you dream?
It's alright we told you what to dream.
You dreamed of a big star,
He played a mean guitar,
He always ate in the Steak Bar.
He loved to drive in his Jaguar.
So welcome to the Machine.

「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」

goo映画から

ザ・ローリング・ストーンズのライブを映画として撮り上げる企画が立ち上がった。監督のスコセッシは撮影するライブを、ミックが予定していたリオでの野外コンサートから、NYのビーコン・シアターでのライブに変更。以後ライブ当日まで、ストーンズとスコセッシの演出に対するせめぎ合いが続いた。そしていよいよ幕を開けるライブ。「Jumpin' Jack Flash」のギターリフが大歓声の中に鳴り響きわたった…。


シャインアライト
★★★

・基本的にライブのドキュメンタリーなので、映画的にどうのこうのという映画ではない。
・ストーンズの現在を見て、それぞれに驚き、音楽に乗り、感動すると、それだけで充分だろう。
・ただ、序盤と最後、スコセッシが出てくることに何か意味があったのか。まったく不要であったし、つまらなくする要因でもあったと思う。スコセッシが単なる出たがりにしか見えないからだ。
・驚くべきはミックジャガーの身体であり、声である。
・多くのロックグループが消滅していった中、ストーンズが今だに存続できているのはどうしてなのか。若い頃のインタビューは、アホっぽい。
・そもそも、あまりローリングストーンズに関心がなく、知ってる局も2~3曲だけだったが、それでも、楽しかった。大音響と大スクリーンで見て、ライブ感を堪能する映画ということなのだろう。安くライブを見たというお得感がある。
・途中、カントリ&ウェスタンの曲が入るが、あれが一番良かった。

(2009/2/25)

「7つの贈り物」

goo映画より

男の名前はベン・トーマス。ベンは7人の名前が載ったリストを持っている。彼らは互いに何の関係もない他人同士。ベンは彼らに近づき、彼らの人生を調べ始める。そして、ある条件に一致すれば、彼らの運命を永遠に変える贈り物を渡そうとしている。ベン・トーマスとは何者なのか?彼の目的は何なのか?そして、贈り物の中身とは…?


7つの贈り物
★★★

・自殺を実行し、死に掛かっている段階で、本人が救急車を呼んでいる。そういう謎めいたシーンから始まり、男が何をしようとしているのか、どんな人物なのか、なぜそういうことをしているのかが、徐々に明かされていく展開。
・ではあるのだが、ヒントが多すぎて、ほぼ半分辺りでおおよそが分かってしまう。そして、その段階から、ストーリーも主人公とヒロインの恋愛関係に中心を移してしまう。
・原題が7 pounds 「7ポンド」。ベニスの商人の体の肉を売る話にかかっているらしい。なら、もうネタバレしているようなものではないか。
・自殺するのは勝手だが、せっかくのカラダだ、無駄にはするなよ、というのは、面白いといえば面白い。だが、そういう話題だけに、主人公も暗く、物思いに沈む表情しか作れないわけで、やりにくいと言うか、あまり魅力を発揮できないだろう。
・これは感動物語ではないはずだが、劇場ではすすり泣く声が聞こえ、どうしてかと思う。いや、映画自体、感動物語風な語りをしているからしょうがないか。
・というか、ずいぶん、カラダを切り刻んでるんだが、Hできるほど健康でいられるものなのか?
・助けるに値する人間かどうか、それを自分で確かめて歩き、こいつなら良いというヤツを助けてやる。こういうストーリーは、よくよく考えると、非常に深い話になりそうで面白いのだが・・・

(2009/2/24)

「チェンジリング」

goo映画より

1928年。ロサンゼルスの郊外で息子・ウォルターと幸せな毎日を送る、シングル・マザーのクリスティン。だがある日突然、家で留守番をしていたウォルターが失踪。誘拐か家出か分からないまま、行方不明の状態が続き、クリスティンは眠れない夜を過ごす。そして5ヶ月後、息子が発見されたとの報せを聞き、クリスティンは念願の再会を果たす。だが、彼女の前に現れたのは、最愛のウォルターではなく、彼によく似た見知らぬ少年だった。


チェンジリング
★★★★★

・硫黄島の頃から、イーストウッドの映画が分かり易くなってきている気がするんだけど、気のせいか。ただ題材が分かり易かっただけということか。「許されざるもの」や「ミリオンダラー・ベイビー」、特に「ミスティック・リバー」のような、深いのだけど、深い映画ということを知っての上でも、この映画はこれこれだみたいに判断すると、全然、的外れだったりするような、そういう伝わりにくい側面が薄らぎ、よりストレートに、万人に分かるように作劇するようになってきている気がする。
・本作では、LAPD側の姑息さ、悪質さと、それに虐げられるアンジェリーナ・ジョリー側の対立が、実に分かり易い。ぐいぐい畳み掛けてくる。これは題材自体が持つ強みであって、普通のフィルム・メーカーでもこれくらいはできるのかも知れないが、やはりうまくできていると思う。劇場で、後ろの列で見ていたおばちゃん3人組が、非常にLAPDに憤慨しつつ見ていた。
・それだけに犯人が捕まったとき、裁判の時のカタルシスは極上。
・精神病院で主人公に助言をする娼婦さん。彼女が病院から出られたときにかわす視線のやり取りも、胸がスーッとする。
・だが映画はそこでは終わらない。その点がイーストウッドらしいといえばいえる。「希望」を持っている姿で映画がようやく終わるが、本当に希望はあるのか、希望を持たされるのが本当に幸せなことなのか? 希望を捨ててはいけないとイーストウッドは言ってるのか? いや、言ってるのだろう。これは、「ミスティックリバー」の時も、「ミリオンダラーベイビー」の時も、並行的な作りで見せ付けられてきたイーストウッドのスタンすだと思う。
・だからこそ、それは人間にとって、かなりキツイことなんじゃないの? と彼の映画を見るたびに思ってしまうのである。映画はよくできていて星5つだけど、毎度のことながらイーストウッドのスタンすには、なじみ切れないなと思うのだった。

(2009/2/20)

「少年メリケンサック」

goo映画から

メイプル・レコード新人発掘部門のかんなは、会社退職予定のその日、動画サイトに投稿されたパンクバンド、少年メリケンサックに釘付けになる。イケメンギタリストがギンギンに弾きまくり、凶暴なパフォーマンスでファンを熱狂させているのだ。早速、バンドとの契約に乗り込むと、そこにいたのはイケメン青年ではなく、昼間から酔っ払ったオッサン。動画に投稿されていたのは25年前のライブ映像で、メンバーは50代になっていた!


少年メリケンサック
★★★ほ

・★3つよりは良いんだが、★4つまではどうかと思って「ほ」と書いておく。
・主人公は、メリケンサックの4人のオッサンたちなのか、それとも宮崎あおいなのか? おそらく、宮崎が主人公。と、そう考えて振り返れば、楽しくよくできた映画だったのかもしれない。
・それほどまでに、宮崎あおいのコメディ演技は宮藤官九郎のセリフに乗ってリズミカルに飛んでいた。表情もくるくる変わる。特に、佐藤浩市やユースケサンタマリアとのやり取りなど。
・佐藤浩市も、安心して見ていられた。
・でも、肝心の「少年メリケンサック」という中年バンドが何をしたのかと考えると、なんだっけと記憶から飛んでいるのだった。一応、映画的に終盤に盛り上げるためには、このバンドが一皮向けて復活するところがヤマになるはずなのではないか。だが、そこに至るまでが、中途半端になっていて、さっぱり盛り上がらない(画面の中では盛り上げようとはしているのではあるが)。
・宮崎演じる「がけっぷちのOL」のジタバタが主題とも思えない。
・前半はコメディ主体でどんどん乗せていって、どこかで転機を与え、終盤にかけてぐいぐい盛り上げる。そうやって、「若い頃は大人から笑われ、今はガキどもに笑われる」オチこぼれ気味の中年たちの奮闘を見せ、宮崎や勝地らの世代を励ます、って感じに王道的な映画にして欲しかった。
・パンクバンドじゃなかった方が良かったかも。終盤、バラードとかで盛り上げられる、普通のロックバンドの方がよかったかも。

(2009/2/20)

「禅 ZEN」

goo映画より

鎌倉時代。仏道の正師を求め、24歳で宋へ渡った道元。修行を積んで悟りを得た道元は、帰国して如浄禅師の教えを打ち立てることを決意する。周囲には次第に道元の教えに賛同するものが増えてくるが、それを妬んだ比叡山の僧兵の圧迫により、道元たちは越前へ移る。永平寺を建立して門徒たちの指導に励む道元のもとへ、ある日六波羅探題の義重が訪れた。時の執権・北条時頼を怨霊から救って欲しいというのだ。道元は求めに応じて、鎌倉へと向かう。


禅
★★★

(2009/2/17)

・冒頭、幼少の頃の道元の母の高橋恵子が「来世に行けば極楽浄土が待っていると言い、それを人々は信じているが、生きているこの世に浄土をもたらすのが本当だと思う。それを人々に与えるにはどうしたらよいか」といった問いを出していた。その問いが答えられると期待したのが間違いだったのかもしれない。
・いや、答えは、座禅をすれば得られるというものなのだろう。だが、それは答えとしていかがなものか。
・内田有紀演じる、生き延びるため子供の頃から泥棒をし、成長してからは、仕事もなく、結局、体を売って生き延びている悲惨な娼婦が登場する。彼女を救う形で答えが出てくるのかというと、結局は、彼女も出家して救われるというオチなのだった。ということは、みんな出家すれば救われる、出家しないなら救われないと、そういう教えなのか、ということになってしまうだろう。
・出家するしないにかかわらず、道元の教えを反映した生き方をすることにより、救われるとしないと、単なる、宗教宣伝映画に成り下がるのではないか。
・座禅により、自然な生き方を悟るというのを映画で表現するのは、確かに難しい。この映画でも道元が悟りの境地に達する夢幻的なシーンが出てくるが、蓮に座った道元が宙に浮かぶなどといった表現では、失笑せざるを得ない。ただ棚田に映る無数の月の映像には、好意的だ。
・藤原竜也が出てきて、悪霊たちに悩まされるところがあるが、これも笑いを取ろうとしているように見えてしまう。
・ラスト、永平寺からぞろぞろとリアルの僧侶たちが階段を降りてくるが、これも何かの悪い冗談にしか見えなかった。みな顔がうつろで、歩き方がだらしなく見えたのだ。
・ただし、宗教家の人生を描いているため、その、凛とした行動、清廉としたたたずまいなど、見ていて、汚い自分自身までも美しくなったような錯覚を得られ、その点で★は一つ増やしたい。

「ベンジャミン・バトン / 数奇な人生」

goo映画より

1920年代にF・スコット・フィッツジェラルドが執筆した、80代で生まれ、そこから若返っていくひとりの男の姿を描いた短編の映画化作品。普通の人々と同じく彼にも時の流れを止めることはできない。ニューオーリンズを舞台に、1918年の第一次世界大戦から21世紀に至るまでの、ベンジャミンの誰とも違う人生の旅路を描く。


benjaminbutton.jpg
★★★

(2009/2/16)

・「80歳で生まれ、普通の人とは逆に、歳を重ねるごとに若返っていく」という設定と、「彼を愛し、人生を交差させる女性が現れる」という予告編での情報から、普通に思い浮かべることができる、いくつかのエピソードや結末が、そのまま3時間近くの時間をかけて表わされる。やっぱりそうなるだろなあ、というのがスクリーン上に表わされ、流れていく。だから? という印象が残る。
・80年近い人生をアメリカの歴史を織り交ぜて語られていくが、歴史との関係性に何かメッセージがあるとは思えない。あるのかも知れないが、読み取れない。ただ、この時代には、ベンジャミンはこんなことをしていました、といった背景情報を提供しているに過ぎないように思える。
・ベトナム戦争や911は華麗にスルー。どうして? ニューオリンズを襲ったカテリーナのシーンで終わりとなる。やや不気味な暗い印象を残す幕切れ。だが、それに何か深い意味があったのか? 逆行していた時計があそこで止まったのに、何か意味があったのか? イラク戦争の兵士募集のポスターがあったが、戦争批判など、冒頭の時計職人の話しを除くと、この映画のほかのどこにも関係ない。一貫して底流にあるなどとなってれば話しは分かるが、それもない。
・老人として、老人ホームのようなところで育ったせいか、ベンジャミンは非常に慎ましく、温和な人格を持っているような印象。老成した傍観者。だから、主人公であるにもかかわらず、彼の人生にはあまり面白みがない(奇妙な設定を背負っているにもかかわらず)。
・むしろ、彼の人生に絡んでくる様々な人々がむしろ魅力的。赤子の時の彼を拾い、育てた黒人カップルや、船長、ロシアでスパイをしている夫を持つ人妻。彼等の方こそが主人公だったのかもしれない。
・雷に打たれる話しをする老人も、何かつながりがあったのか?
・その人妻を演じたティルダ・スウィントンは綺麗だったし、魅力的人物だった。
・第二次世界大戦中の洋上での戦いは、異様に迫力があった。光線銃のような光の軌跡を描いて飛んでくる砲弾にはビビッた。
・ケイトが足を骨折し、ダンサーとしての夢を絶たれる事故の描き方に「アメリ」のような遊びを感じた。だけど、だから? との印象も。偶然の些細な出来事で人生が変わるものだとでも、伝えたいのか? しかし、それもメインのテーマというには、他のエピソードの関連性が少なすぎる。
・いくつも意味がありそうなシーンやカットを混ぜているにもかかわらず、その意味が読み取りにくいか、あるいは、そもそも意味など考えていないのではないかと思わせる。意味があるとすれば、僕の読解力が弱いからか、演出が下手だからのどちらかだろう。意味がないとすれば、これだけ薄い内容にこれだけの尺をあたえるのもあんまりというものだろう。

「ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー」

goo映画より

アルバカーキ大学バスケットチームへの進学が内定したのに浮かない顔のトロイ。ガブリエラがスタンフォード大学に合格した今、このまま進学したら、二人の距離は1600キロ。トロイは、このままバスケットを続けることにも疑問を感じていた。そんな時、なぜか学校行事のスプリング・ミュージカルのオーディションを受けることになってしまった。その舞台は、ジュリアード音楽院の奨学生の選考審査なのだった。


highschoolmusical.jpg
★★★

(2009/2/13)

・いきなり、タイトルで、High School Musical 3と「3」の数字が出てきてのけぞった。前知識をほとんど入れずに見に行った俺が悪いのか。
・ディズニーのケーブルチャンネルで、1&2を放送しており、それを受けての劇場版ということだったと、後になってから知る。だったら、邦題にも、「3」の数字を入れて欲しかった。
・ただし、1&2を知らなくても、人物関係とかの理解には全然問題なし。それほど、典型的キャラばかりが出て、ストーリーもありがちのラインを進みまくる。エえっ! と驚くことがない。「3」だったのか、と驚いたところが一番のサプライズだった。
・そして作り手は、それを自覚して、作っている。それは、作り手が、観客がそういうモノを見たがっていると想定しているから。
・観客が見たいものを想定し、それに沿った作劇を行い、キャラクターたちを動かす。その方針に間違いはないと思うが、その上で、さらにハジけたものを見せなければならないとしたら、歌とダンスの場面でインパクトを与えることだろう。しかも、高校卒業時の若者たちが主人公なのだから、その若者らしい躍動感で驚かすことが必要になるのではないか。だが、そこが、少々物足りない。ただ、ラストにかけての盛り上がりは良かった。

「20世紀少年 第2章 最後の希望」

goo映画より

西暦2015年。2000年に起こった「血の大晦日」は、ケンヂたちが行ったものとされ、それを阻止した“ともだち”は世界の救世主として崇められていた。ケンヂの姪、カンナは高校生に成長し、学校で習う「血の大晦日」に憤りを感じていた。そんなカンナは学校で問題児扱いされ、「ともだちランド」に送られることに。それは、社会のルールからはみ出した人間を洗脳する施設だった。


20世紀
★★(カンナ役に免じて+★)

(2009/2/6)

「チェ 39歳 別れの手紙」

goo映画より

1965年3月、チェ・ゲバラは忽然と姿を消した。様々な憶測が飛び交う中、カストロはキューバ共産党中央委員会の場で、ゲバラの手紙を公表する―。彼は再び、革命の旅を始めた。変装したゲバラは、1966年11月ボリビアに入国する。そこは大統領の独裁政権のもと、農民やインディオたちは圧政と貧困にあえいでいた。ゲバラのもとに次々と革命に燃える戦士が集まるが、ボリビア共産党の援助が絶たれ、ゲリラ軍は孤立していく…。


che 39
★★★★★

(2009/2/4)

「マンマ・ミーア!」

goo映画より

ギリシャの島で小さなホテルを営むドナの愛娘ソフィの結婚式前日、三人の男たちが島にやって来る。父親を知らずに育ったソフィの夢は結婚式でヴァージンロードをパパと二人で歩くこと。かつての母の恋人サム、ハリー、ビルのうちの誰かが自分の父親だと見当をつけたソフィが、内緒で招待状を送ったのだ。式の準備でただでさえ大わらわのドナは、昔の恋人たちの出現に大ショック。果たしてソフィの父親は誰なのか?


マンマミーア
★★★

(2009/2/2)

「エレジー」

goo映画から

著名な大学教授デヴィッドは、今日もテレビで自分の著書を解説している。表面的には「成功者」の彼だが、家庭はとうの昔に壊れ、息子とも良い関係を築けない。また、女性には愛よりもSEXを求める日々を送っていた。そんな彼の前に美しい学生コンスエラが現れる。娘ほど歳の離れた彼女にデヴィッドはひと目で虜になり、親密な関係になる。しかし、いつか来る「別れ」を恐れ、デヴィッドは彼女との関係に一線を引こうとする。


エレジー
★★★

(2009/1/29)

「その土曜日、7時58分」

goo映画から

ニューヨーク郊外にある小さな宝石店に強盗が押し入る。隙を見て女性店員が強盗を撃つが、彼女もまた銃弾を浴びる。慌てて逃げる共犯者ハンクの車…。強盗3日前、ハンクは兄のアンディから両親が経営する宝石店への強盗計画を持ちかけられる。ハンクは養育費の支払いが滞り、お金に困っていた。一見、贅沢な暮らしを送るアンディもまた、ドラッグに溺れて会社の金に手を出していた。やがて二人は強盗が失敗しただけでなく、撃たれたのが自分たちの母親だと知り愕然とする。その土曜日


★★★★

(2009/1/28)

「レボリューショナリー・ロード」

goo映画より

1950年代のアメリカ、コネチカット州。フランクとエイプリルのウィーラー夫妻は、閑静な住宅街に暮らし、子供にも恵まれた理想のカップル。しかし、甘い新婚時代の暮らしも次第に色あせていく。演劇志向のエイプリルは地元の劇団の舞台に立つが、芝居の出来が悪く夫婦で口論に。一方フランクは、しがないセールスマンの仕事にやるせない不満を感じていた。そんな時エイプリルが提案する。「みんなで、パリで暮らしましょう」と…。


revolutionary.jpg
★★★★★

(2009/1/27)

「007/慰めの報酬」

goo映画から

初めて愛した女・ヴェスパーを失ったジェームズ・ボンドは、ヴェスパーを操っていたミスター・ホワイトを尋問し、背後にいる組織の存在を知る。早速捜査のためにハイチへと跳び、知り合った美女カミーユを通じて、組織の幹部であるグリーンに接近。環境関連会社のCEOを務める男だが、裏ではボリビアの政府転覆と天然資源の支配を目論んでいるのだった。ボンドは復讐心を胸に秘めながら、グリーンの計画阻止に動くが……。


007慰め
★★★★

(2009/1/24)

「アンダーカヴァー」

goo映画から

1988年のニューヨーク。名の知れたナイトクラブのマネージャーとして働くボビーは、名字も変え自分が警官一家の出である事を隠してきた。オーナーとの関係も良好なボビーだったが、そのオーナーの甥に麻薬取締班が目をつける。それを指揮するのはボビーの実兄のジョゼフと父のバート。彼らはボビーに協力を求めるが、ボビーは申し出を断る。しかしジョゼフが撃たれ、父にも危険が迫り、ボビーはどちらの側につくか決断を迫られる。


undercover.jpg
★★★★

(2009/1/23)

「プライド」

goo映画から

声楽家を志す萌は、ハウスクリーニングのバイトで同じく声楽科の史緒と知り合う。1枚5万円のオペラのチケットをゴミ箱に捨てるお嬢様の史緒。驚く萌を、史緒はその夜の公演に誘う。しかし、会場で音楽界の人々を見て、格差を思い知らされた萌は、史緒に激しい憎しみを感じる。貧しい家庭で育った萌は、実はしたたかな野心家だったのだ。父親の会社が倒産し、史緒が一文無しになったことを知ると、同じ境遇の萌は反撃を始める。


プライド
★★★

(2009/1/22)
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